令和2年度は、新型コロナウィルスの影響で年度当初の学校が休校になり、その期間は部活動ができず、作品を自宅に持ち帰っての制作、オンラインで進捗状況を確認しながらの活動となりました。
また、例年開催されている、5月の放美展は中止、9月の県展は一部残して中止が決まり、作品を作っても出品できない状況が続きました。
そんな中、感染対策をしながら、大きなものでは以下の三つの行事をすることができました。
①大川原高原への夏期課外活動(2020年8月 )
自然を身体で感じ、観察し、スケッチとして作品に残せたらいいな。という思いで開催しました。
急な山道を登り、約30分で展望台に着きました。展望台からの景色は、まるでジブリの世界のようでした。アニメ映画の巨匠も、このような美しい景色から様々なインスピレーションを得てきたのでしょう。田舎の空と海と山しかない景色が雄大に感じられました。
下山途中に少し道に迷い、汗水だらだら流しながら帰ってきました。スケッチしようと思ってリュックに詰め込んでいた部員数のはがきと描画材料は、疲労困憊のため出番はなく、「スケッチ描いてきいよ」と渡すのが精一杯でした。
大川原高原のスケッチは文化祭で展示し、色んな方から様々な感想をいただきました。
②徳島県高等学校総合文化祭(2020年11月)
徳島県の高校美術部員、特別支援学校高等部生徒たちが表現力を競う展覧会で、文化部の総体です。この大会までに部員の皆はお互いの作品に助言し合いながら制作をしてきました。
その結果、二年多田さん、一年谷田さんが奨励賞を受賞しました。
③オンライン部活動(2020年11月)
今年の高文祭で生徒交流会がなく、審査員の講評を聞く機会がなかったので、県教育委員会主催のオンライン支援事業に応募し、京都アートスクール講師の方に講評をしていただきました。
京都アートスクールは関西大手の予備校で、京都市立芸術大学など美術系大学への進学実績が沢山あります。
前半は、静物デッサンの講評をしていただきました。構図の入れ方や形の見え方、明暗の付け方、固有色の描き分けなど沢山指導していただきました。
後半は、高文祭に出品した作品を講評していただきました。生徒が制作意図を説明した後、予備校講師の方に良い所やもっと良くするための方法を視覚的にわかりやすく説明していただきました。
生徒の質問にも丁寧かつ的確に答えてきただき、非常に良い講評でした。
現在の予備校のリモート講義の技術には驚くばかりで、本校も取り入れられる部分は取り入れていきたいと思いました。
来年度以降も生徒たちの「描きたい」「作りたい」思いを形にし、徳島県の芸術文化発展のひとつの力になれるよう活動していきます。今後ともよろしくお願いいたします。