校長挨拶

 今春4月から鳴門高校の校長として着任しました 鳴川 幸恵(なるかわ ゆきえ)と申します。自己紹介を兼ねてご挨拶させていただきます。

 私は徳島市出身ですが、母の実家があった鳴門市撫養町で生まれました。平成4年4月に保健体育科の教諭として、教員生活がスタートしました。保健体育の専門は水泳競技で、専門種目はバタフライです。小学校から大学まで11年間水泳競技を続け、国体等でも入賞経験があります。水泳競技(スポーツ)を通して「スポーツの魅力を伝えたい」と思い、保健体育教員になりました。私が考える「スポーツの魅力」とは、競技力を極めるだけでなく、多くの失敗と成功の中で「知徳体」がバランスよく成長する過程にあると考えています。また、スポーツで培われたマネジメント力は、生涯を通して役立つことが多いとも感じています。

 私は、高校の保健体育教員として教員人生をスタートさせましたが、初任校は、ひのみね養護学校でした。教育現場の第一歩を踏み出したのが、特別支援教育の場であったことは、私にとって大きな意味がありました。一人一人の生徒に寄り添い、その可能性を信じて支えていく、その経験は、「教育とは何か」「教員とはどうあるべきか」という問いに私なりに答えを与えてくれました。今振り返れば、それが私の教育の原点であり、教員としての基礎を形づくるものとなっています。その後、国府養護学校、城北高校、川島高校、徳島北高校、池田支援学校教頭、徳島県教育委員会体育健康安全課全国高校総体推進室班長、徳島県教育委員会体育健康安全課課長の勤務を経て、本年度、鳴門高校へ赴任しました。 

  本校は、明治42年に開校し、今年で創立116周年を迎える県内でも有数の歴史と伝統を誇る高等学校です。ここで学び、巣立っていった卒業生は3万2千人を超え、県内はもとより、国内外で多くの方々が活躍されています。 

 鳴門高校では、単位制を導入しており、生徒一人一人が自らの進路希望、能力・適正、興味・関心に応じた科目を選択し、効率的かつ柔軟に学ぶことができます。自ら考え、選び、学ぶこの仕組みは、生徒たちが主体的に将来を切り拓く力を育み、豊かな自己実現を目指す上で大きな意義を持っています。 

 昨年度は、陸上競技部がインターハイ等の全国大会に出場したり、書道部や書道選択者が全国硬筆作品展覧会で団体優勝したりするなど、多くの運動部、文化部等が大きな成果を挙げ、高い評価を受けています。

 県内の普通科高校では、学校の特色化、魅力化を図ることが求められています。こうした流れを受け鳴門高校では、今年度から徳島県教育委員会、鳴門市教育委員会、鳴門教育大学と連携し、「Educationプログラム」を開設し、徳島県の未来を担う、教育に従事する人材の育成をめざしたプログラムを開講いたします。地域にある大学と連携を図ることで、鳴門高校ならではの魅力ある教育活動を展開していきます。

 地域に愛され、必要とされる鳴門高校となるため、そしてすべての生徒一人一人の成長のため、全教職員一丸となって教育活動を展開してまいります。どうか変わらぬご理解とご支援を賜りますようよろしくお願いいたします。                              

 令和7年4月1日  
徳島県立鳴門高等学校
校 長  鳴川 幸恵