「EducationプログラムⅠ」Lesson7 実施報告
10月17日(金)、「EducationプログラムⅠ」Lesson7『多様性について考える -ロールプレイに挑戦!-』を実施いたしました。
<授業の目的と流れ>
今回の講座では、体験的な学習を通して多様性の意義を深く理解すること、そして受講生自身が体験から学ぶことの価値を実感することを目標としました。講座は、ウォーミングアップを兼ねたグループディスカッションからロールプレイへと段階的に進み、受講生たちが主体的に「多様性」について考えを深められるように構成されていました。
<主な活動内容>
1. 多様な「見方」を体験するディスカッション
講座の前半では、グループに分かれて、2つの題材についてディスカッションを行いました。1つ目は、ある図柄を見て何が描かれているかを話し合う活動でした。同じものを見ても、人によって全く異なるものが見えることを体験し、視点の多様性に気づくきっかけとなりました。2つ目は、ある子どもが書いた短い作文を読み、学級担任としてどのようなコメントを返すかを考える活動でした。言葉の背景にある状況や感情を想像することで、他者の立場を理解しようと試み、多角的な思考を促しました。
2. ロールプレイ「『仲間』と『友達』の違い」
講座のメイン活動として、受講生が「先生役」「生徒役」「モニター役」の3つの役に分かれ、グループでロールプレイを行いました。今回設定されたテーマは、生徒役から先生役への「『仲間』と『友達』の違いって何ですか?それとも同じですか?」という、答えのない問いでした。
先生役の受講生たちは、それぞれが持つ理想の「先生像」を表現しながら、この難しい問いに向き合いました。相手が納得するように論理的に説明を試みる受講生もいれば、ともに答えを考えようとする姿勢で対話を進める受講生もおり、多様なアプローチが見られました。この活動は、受講生たちが自身の「先生観」や、他者との対話のあり方を改めて見つめ直す貴重な機会となりました。
<まとめ>
一連の体験的な活動を通して、受講生たちは多様性の意味を深く考えることができたのではないかと思います。今後も、受講生たちが主体的に学び、深く思考する機会を創出していきたいと思います。



「EducationプログラムⅠ」Lesson6 振り返り 実施報告
9月26日(金)の放課後、9月19日(金)に実施した「EducationプログラムⅠ」Lesson6「SNSの利活用について話し合おう」の振り返り活動を行いました。
前回の講座の最後に、受講生たちに「このチームの中で、心理的安全性を高めるために何ができるか?」という問いを投げかけていました。今回の振り返り活動は、この問いに対する答えを全員で考える時間になりました。
受講生たちはグループに分かれ、ブレーンストーミング形式で活発に意見を交換しました。前回のアカデミック・ディベートやブレストの経験を経て、今回はさらに多くの受講生が積極的にアイデアを出し合う姿が見られ、対話の質の高まりを感じさせました。
この活動を通して、受講生一人一人が「心理的安全性」を自分事として捉え、より良い学びの場を主体的に築いていこうとする姿勢を育む、貴重な機会となりました。


「EducationプログラムⅠ」Lesson6 実施報告
9月22日(金)の放課後に、「EducationプログラムⅠ」 Lesson6『SNSの利活用について話し合おう -ディベート&ブレストに挑戦!-』の講座を行いました。
本講座は、受講生が安心して意見を表明できる「心理的安全性」の大切さを体験的に理解し、自分たちの手で学びの場をより良くしようとする主体的な意欲を高めることを目標として実施しました。
講座の前半は、「高校生のSNSの利活用は是か否か」を論題としたアカデミック・ディベートを行いました。この日のために事前学習を重ねてきた有志の受講生たちが議論の中心となり、国内外のSNS規制の動向や事前アンケートの結果なども踏まえながら、説得力のある意見を交わしました。他の受講生たちもジャッジとして参加し、全体で多角的に物事を捉える姿勢を学びました。
講座の後半は、「鳴門高校SNS安全ガイド」を考えるためのブレーンストーミングを実施しました。ここでは「どんなアイデアも否定しない」というルールの下、受講生たちはリラックスした雰囲気で活発に意見を交換し、高校生ならではのユニークで建設的な提案が数多く生まれました。今回の講座を通して、受講生たちは「安心して意見を言える場」の価値を実感したことと思います。今後もこうした受講生主体の活動を推進し、学習や成長につながる「心理的安全性」の高い環境づくりに努めていきたいと思っています。




「EducationプログラムⅠ」Lesson5 実施報告
8月20日(水)に、「EducationプログラムⅠ」Lesson5『教育に関する本を読もう。-「ビブリオトーク」に挑戦!-』を実施しました。
本講座は、「ビブリオトーク」の手法を用いて、生徒たちが知的な探究の楽しさを体験することを目ざしたものです。次の4つの力を育むことを目的として行われました。
1.「ビブリオトーク」を通じて、自らの考えを論理的に構成し、他者に分かりやすく伝える表現力を
養う。
2.他者の意見に真摯に耳を傾け、共感や多角的な視点をもつ「傾聴力」と、物事を吟味し本質を見抜
く「批判的思考力」を育む。
3.読書や対話の楽しさを実感し、生涯にわたる主体的な学びの姿勢を育成する。
4.多様な教育観や価値観に触れることを通して、自身の教育に対する考えを深める。
講座は、ビブリオトークのルール説明やデモンストレーションから始まりました。
その後、各グループに分かれて活動を始め、生徒たちは、それぞれが選んできた教育に関する一冊の本を手に、3分間という限られた時間の中で、その本の魅力や自分自身の考えを熱く語りました。
発表では、単に本のあらすじを説明するだけでなく、自身の経験と結びつけたり、独自の視点で分析を加えたりと、一人一人が自分らしい表現方法を工夫していました。その後の質疑応答でも活発な意見が交わされ、互いの発表に真剣に耳を傾け、本への理解を深め合っている様子が印象的でした。講座の最後には、活動全体を振り返り、生徒一人一人が今回の学びや気づきを共有しました。
今回のLessonで最も価値があったのは、生徒たちがこの日のために自ら図書館や書店に足を運び、無数の本の中から「これだ」と思える一冊に出会い、読み解いてきた、その準備の過程にあったのかもしれません。本との偶然の出会いや、考えを深める時間は、生徒たちにとって最高の学びとなったことでしょう。
今後もこのような対話的で主体的な学びの機会を創出し、生徒たちの思考力と表現力を育んでまいります。


「EducationプログラムⅠ」Lesson4実施報告
7月29日(火)に、鳴門教育大学で「EducationプログラムⅠ」Lesson4『大学生になる日 -鳴門教育大学フィールドワーク-』を実施しました。
この講座は、鳴門教育大学の藤原伸彦教授による授業を受けながら、大学という学びの場を実際に体験する活動を次のような流れで行いました。
- 大学探検(Feel度Walk)
キャンパス内を自由に探索し、五感を使って「なんとなく気になるもの」をスマートフォンやデジタルカメラを使って撮影しました。自分の感性を働かせながら大学の空気を感じ取りました。
- グループワーク
高校生4名+大学生1名のチーム編成で、撮影した写真をもとにお気に入りの1枚を選び、その理由や感じたことを共有しました。大学生がファシリテーターとして活動を支え、高校生同士が本音で語り合う場面も多く見られました。
- 「なりたい先生像」を考えるワーク
「セルフデザインカード」を活用し、自分がめざす教師像について深く考える時間をもちました。カードを選び、順位づけしながら、自分の思いやエピソードを語り合うことで、将来の自分の姿を具体的に描くきっかけとなりました。
今回のフィールドワークを通して、高校生たちは大学という環境に触れ、主体的に学び、自分自身の将来について考える貴重な経験を得ることができました。



「EducationプログラムⅠ」Lesson4の事前学習
7月16日(水)の放課後に、7月29日(火)に実施予定の「Lesson4 大学生になる日 ― 鳴門教育大学フィールドワーク ―」に向けたオリエンテーション講座を行いました。
この講座では、フィールドワークの目的について生徒自身が考える時間を設け、自ら目的意識をもって活動に臨めるよう工夫しました。指導者から一方的に教えられるのではなく、自分で目的を考えることで、一人一人が明確な意識をもって準備に取り組むことができました。
また、グループに分かれてそれぞれの考えた目的を共有し合う中で、異なる視点に触れることができ、新たな気づきや学びにもつながった様子がうかがえました。
大学フィールドワークでは、生徒たちが多くのことを感じ、学び、将来の進路や学びの在り方について考える有意義な機会となることを期待しています。


地域生活情報 & テレビ鳴門番組情報誌〔リビング鳴門〕の2025年7月号の16ページ に、「教職養成講座 鳴門高校で始まる」という見出しで掲載されました。

「EducationプログラムⅠ」Lesson3のリフレクション
6月20日(金)の放課後、「EducationプログラムⅠ」Lesson3のリフレクション活動を実施しました。
今回の活動では、まずこれまでのLessonの内容を振り返り、Lesson2とLesson3で考察した「仕事とは何か?」、そして「私たちが考える理想の先生像」について、各自の考えを整理しました。
次に、これまでの講座や講座のリフレクションを通して、多くの生徒が「コミュニケーション力」について言及していたことから、このテーマについて、改めて深く考えました。アンケートやリフレクションカードには「相手にどう思われるか不安で、言いたいことが言えない」といった趣旨の記述が複数見られました。そこで、このことについてグループで意見交換を行い、各グループの代表者が話し合った内容を発表しました。どのグループも活発に意見を交わし、発表の際には堂々と自身の考えを述べる姿が見られました。
「EducationプログラムⅠ」が始まって最初の講座では、全体的に初対面の生徒同士でコミュニケーションに戸惑う様子が見られました。しかし、2か月ほどたった今回のリフレクション活動では、積極的に意見交換をするなど、生徒たちの確実な成長を実感しました。今後も対話的な講座を通して、多様な考え方や価値観に触れ、幅広い視野をもった思考力を育んでほしいと願っています。

2025年(令和7年)6月15日(日)の 徳島新聞 第21面 に、
「クローズアップ 鳴門高の教員養成講座」
脱「教職離れ」なるか 地元出身の「即戦力」期待
という見出しで掲載されました。

6月11日(水)の放課後に、「Educationプログラム I」Lesson3を実施しました。今回も前回に引き続き、鳴門教育大学 就職支援アドバイザーの濱田雅子先生を講師にお迎えし、「教職の意義について話し合おう 〜ホワイトボード・ミーティングⓇ応用編〜」をテーマに講座を行いました。
講座の冒頭では、前回の振り返りとして、「ファシリテーションとは何か」について改めて確認しました。続いて、ホワイトボード・ミーティングⓇの手法を活用し、「近況報告」をペアで行いました。今年度3回目の講座ということもあり、生徒たちはこの活動に慣れてきており、スムーズに対話を進めていました。
次に、「理想の先生像」について、グループでの話し合いを行いました。生徒からは、「子どもたちを親身になって応援し、相手の立場に立って考える仕事」や「自分に寄り添い、できないことをできるようにしてくれる先生」など、それぞれの思いが込められた意見が発表されました。前回の授業でホワイトボード・ミーティングⓇの手法に触れていたこともあり、グループ活動も円滑に行うことができました。
その後、鳴門高校の卒業生である鳴門教育大学4年生の2名からのメッセージ動画を視聴しました。動画では、先輩たちが考える「先生とは?」についてのリアルな声が語られており、生徒たちは真剣な表情で見入っていました。
最後に、生徒たちは現職の先生方へのインタビュー活動を行いました。徳島県教育委員会や鳴門市教育委員会の先生方をはじめ、授業を参観してくださった中学校の先生方、本校の教員に、「めざしている教師像」について質問をさせていただきました。生徒からは、「自分が考えていた教師像とは異なる意見をたくさん聞けて、考え方の幅が広がった」といった感想が寄せられました。


